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スタッフブログ

こんにちは。京都・四条烏丸のデンタルクリニックTAKANNA、歯科衛生士のLMです。

インプラント治療を受けた患者様から、突然「インプラントの歯が取れました」「被せ物が外れてしまいました」「インプラントが少し動いている気がします」というご連絡をいただくことがあります。

急に歯が外れると驚きますし、「治療が失敗したのではないか」「もう一度手術をしないといけないのか」「また費用がかかるのではないか」と、不安になると思います。

ただ、一言で「インプラントが取れた」といっても、実際に外れている部分は患者様によって異なります。白い人工歯だけが外れていることもあれば、内部のネジやアバットメントに問題が起きていること、まれに骨の中のインプラント体そのものが動いていることもあります。

今回は、インプラントが取れたときに考えられる原因と、受診までにしていただきたい応急処置についてお伝えします。

この記事のポイント

  • インプラントが取れたら、外れた部品は捨てずに保管し、ご自身で元に戻さずに歯科医院へご連絡ください。
  • 人工歯、ネジやアバットメント、インプラント体のどこが外れたかによって、必要な処置や緊急性が変わります。
  • 痛みがなくても、早めに状態を確認することが大切です。

インプラントはいくつかの部品でできています

インプラントは、主に次の部分からできています。

  • あごの骨の中に埋め込まれているインプラント体
  • インプラント体と人工歯をつなぐアバットメント
  • お口の中に見えている人工歯

これらは、ネジや接着材料で固定されています。そのため、患者様が「インプラントが全部取れた」と感じていても、実際には白い人工歯の部分だけが外れていることもあります。

どの部分が外れたかによって、必要な治療や緊急性は異なります。ご自身で無理に触ったり、残っている部品を引っ張ったりせず、まずは歯科医院へご連絡ください。

インプラントが取れたときに考えられる3つのケース

外れた部分ごとの主な症状と対応をまとめました。実際の状態は、診察で確認します。

外れた・緩んだ部分主な症状主な対応
人工歯白い歯だけが外れた清掃・調整して再装着、破損している場合は修理や作り直し
アバットメント・ネジ歯が少し動く、噛むと違和感がある、カチカチと音がするネジの締め直しや部品の交換
インプラント体骨の中の金属部分ごと動く・抜けた骨や歯肉の検査をして、再治療ができるか判断

人工歯だけが外れたケース

お口の中に見えている白い人工歯だけが外れることがあります。人工歯を固定している接着材料の劣化、噛み合わせの変化、歯ぎしりや食いしばりなどが原因として考えられます。

人工歯に破損がなく、内部にも問題がなければ、清掃や噛み合わせの調整を行ったうえで再装着できる場合があります。一方で、人工歯が欠けていたり、内部の構造が破損していたりする場合は、修理や新しい人工歯の製作が必要になることがあります。

アバットメントや内部のネジが緩んだケース

インプラント体と人工歯をつなぐアバットメントや、内部のネジが緩むことがあります。この場合、「歯が少し動く」「噛んだときだけ違和感がある」「カチカチと音がする」「以前より高さが変わった気がする」といった症状が出ることがあります。

最初はわずかな動きでも、放置するとネジやアバットメント、人工歯が破損する可能性があります。少しでも動きを感じた場合は、その部分で強く噛まず、早めに受診してください。

インプラント体そのものが動いているケース

まれではありますが、骨の中に埋め込まれているインプラント体そのものが動いたり、抜けたりすることもあります。インプラントと骨が十分に結合していない、インプラント周囲に炎症や感染が起きている、支えている骨が減っている、強い噛む力が加わっているなど、複数の原因が考えられます。

この場合は、人工歯だけが外れた場合とは異なり、早めの診療が必要です。ご自身で押し込んだり、元の位置へ戻そうとしたりしないでください。

インプラントが取れる主な原因

固定材料の劣化

人工歯を接着材料で固定している場合、長く使用するうちに接着力が低下し、外れることがあります。部品に問題がなければ再装着できることもありますが、単に付け直すだけでなく、なぜ外れたのかを確認することが大切です。

内部のネジの緩み

人工歯をネジで固定している場合、噛む力が繰り返しかかることで、少しずつネジが緩むことがあります。そのままにしておくと、ネジ自体が破損したり、周囲の部品に負担がかかったりする可能性があります。

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりがあると、インプラントや人工歯に強い力が加わります。特に睡眠中の歯ぎしりは、ご自身では気づいていない方も少なくありません。人工歯の破損やネジの緩みを繰り返す場合は、就寝時に使用するマウスピースをご提案することがあります。

噛み合わせの変化

お口の中は、インプラント治療後も少しずつ変化します。周囲の天然歯が動いたり、すり減ったりすることで、一部のインプラントに強い力が集中することがあります。インプラントを長く使っていただくためにも、定期的に噛み合わせを確認することが大切です。

インプラント周囲の炎症

インプラントの周りに汚れが残ると、歯肉に炎症が起こることがあります。炎症が進んでインプラントを支える骨にまで影響すると、インプラントの安定性が低下する可能性があります。

インプラントは虫歯にはなりませんが、周りの歯肉や骨に炎症が起こらないわけではありません。毎日のセルフケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。

インプラントが取れたときの応急処置

外れた部品は捨てずに保管してください

人工歯、ネジ、アバットメントなど、外れたものは捨てずに保管してください。汚れが付いている場合は水で軽く流す程度にして、ふたの閉まる清潔な容器や袋に入れ、受診時にお持ちください。

小さな部品は、ティッシュに包むだけだと紛失したり、誤って捨ててしまったりすることがあります。できるだけ容器に入れて保管しましょう。

ご自身で元に戻さないでください

外れた人工歯を無理に押し込んだり、ご自身でネジを締めたりしないでください。向きが合っていない状態で力を加えると、人工歯や内部の部品を破損する可能性があります。一度は元に戻ったように見えても、正しく装着されていない場合があります。

家庭用の接着剤は使わないでください

瞬間接着剤などの家庭用接着剤で、人工歯を付け直すことは避けてください。歯肉や粘膜を傷つけたり、インプラントの内部に接着剤が入り込んだりして、その後の処置が難しくなる可能性があります。見た目だけでも戻したいという場合も、まずは歯科医院へご相談ください。

取れた側では噛まないようにしましょう

受診までは、取れた側で硬いものを噛まないようにしてください。残っている部品に強い力が加わると、さらに破損する可能性があります。やわらかい食事を選び、反対側でゆっくり噛みましょう。

痛みがなくても受診は必要です

インプラントが取れた場合は、痛みがなくても歯科医院へご連絡ください。人工歯が外れただけに見えても、内部のネジが破損していたり、噛み合わせに問題が起きていたりすることがあります。

外れた状態のままにしておくと、次のような問題につながることがあります。

  • 歯肉の形が変化する
  • 周囲の歯が動き、噛み合わせが変化する
  • インプラント内部に汚れが入る
  • 残っている部品が破損する
  • 炎症や感染が進行する

「痛くないから大丈夫」と判断せず、できるだけ早く状態を確認することが大切です。

早めにご連絡いただきたい症状

次のような症状がある場合は、早めに医院へご連絡ください。

  • インプラント全体が大きく動いている
  • 骨の中にあったと思われる金属部品が抜けた
  • 強い痛みがある、噛むと強く痛む
  • 歯肉が大きく腫れている、膿や出血がある
  • 発熱している
  • 外れた部品を飲み込んだ可能性がある

部品を吸い込んだ可能性があり、強く咳き込む、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

修理や再治療の内容は状態によって異なります

インプラントが取れた場合の治療内容や費用は、外れた部分、原因、破損の有無、保証内容などによって異なります。

人工歯を再装着するだけで済むこともあれば、ネジやアバットメントの交換、新しい人工歯の製作が必要になることもあります。インプラント体そのものが抜けた場合は、骨や歯肉の状態を検査し、再度インプラント治療が可能かどうかを判断します。

まずは状態を確認し、必要な治療方法と費用について説明を受けましょう。インプラント治療の費用は、当院の料金表でもご確認いただけます。

インプラントを長く使うために

インプラントは、人工歯を装着したら治療がすべて終わるわけではありません。長く安定した状態で使っていただくためには、次のことが大切です。

  • 毎日の丁寧な歯磨き
  • 歯間ブラシやフロスの使用
  • 定期的なメンテナンス
  • 噛み合わせの確認
  • 歯ぎしりや食いしばりへの対応
  • インプラント周囲の歯肉や骨の検査

定期的に診療を受けていただくことで、ネジの緩みや噛み合わせの変化、インプラント周囲の炎症などを、早い段階で見つけられる可能性があります。小さな違和感をそのままにせず、早めに確認することが、結果としてインプラントを守ることにつながります。

当院では、インプラントのクリーニングを歯科衛生士が担当し、担当医と連携しながらメンテナンスを行っています。詳しくはインプラント治療や予防歯科のページもご覧ください。

よくあるご質問

インプラントが取れたら、また手術が必要ですか?

外れているのが人工歯やネジの場合は、再装着や部品の交換で対応できることもあります。骨の中のインプラント体が抜けた場合は、骨や歯肉の状態を検査したうえで、再治療が可能かどうかを判断します。

外れた部品を飲み込んでしまいました。どうすればいいですか?

まずは医院へご連絡ください。強く咳き込む、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、部品を吸い込んだ可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。

まとめ

インプラントが取れた場合は、人工歯、アバットメント、内部のネジ、インプラント体のどこに問題があるかによって、必要な対処が異なります。

外れた部品は捨てずに保管し、ご自身で元に戻したり、家庭用接着剤で固定したりしないでください。また、痛みがなくてもそのままにせず、できるだけ早く歯科医院へご連絡ください。早い段階で状態を確認できれば、外れた人工歯を再装着できる場合や、大きな治療をせずに対応できる場合もあります。

「インプラントが少し動く気がする」「噛んだときの感覚がいつもと違う」といった小さな変化でも構いません。気になることがありましたら、遠慮なく当院へご相談ください。

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