インプラントの成功率

インプラント治療の成功率は、多くの文献によりいろいろな環境下での報告が出されていますが、私どもの使用するITIインプラントでは、最近の文献(2004年2月)で、10年後の成功率95.4%という報告が、スイスのラング博士らによりなされております。今までの文献による報告でもだいたい同じようなものです。上顎(うわあご)のほうが、下顎(したあご)より、若干成功率が低いというのも、以前より報告されております。

文献のデータは、ほとんどが世界的に有名な大学病院や、それに類する大規模な病院でのデータであり、わたしたち個人の開業医レベルでは、設備などの問題から実際はそれより低くなるはずです、同じ症例を手掛けていると仮定すれば。私どものクリニックでの失敗率は、最近のデータ(平成13年6月~15年末)で182本のうち、3本の失敗例がありました。単純に成功率で言えば98.3%になります。それは、やはり大学病院などでは、顎が強度に吸収して骨の量が非常に少ないなどの難症例を手掛けておられるという事情があります。わたしども開業医では、やはり安全なものだけに限定して行いますので、非常に難しい症例は、大学病院をご紹介するか、他のインプラント以外の治療を選択することになります。

ここで、大切なことは、成功率は100%ではないということです。失敗する可能性もあるということです。ただ、私のところで、残念ながら失敗(骨と接合しなかったもの)した症例は、その後どうしたかというと、その患者様の許可をいただいて再度インプラント治療を行いすべて問題なく経過しています。当該患者様には再度の手術というご迷惑をおかけしましたが、インプラント治療は、リカバーすることができるというところにも大きなメリットがあります。ただ、失敗のないように術前の診査、診断を的確に行い、手術の技術的なレベルをあげていくことは、わたしたちインプラント治療を行うものにとっては、日々研鑽していかなければならないテーマです。

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